過疎化、高齢化が急速に進む日本の田舎を再生するには
どうすればいいのでしょうか?
我々は自伐型林業の作業道(2.5m程度の小さな道)の整備 と
自家製材という入口と出口の整備を提案します。
自然との共存を大切に、衣食住を支えてきた日本の田舎の多くは、山に囲まれています。
この山の木は、戦時中、そして戦後の復興に切り尽くされました。
丸裸になった山に、先祖が、重機もない中で、人力で木を植え、雑草を刈り、雪国では、雪起こしや、良木にするための枝打ちなど、途方もない時間を使って育て上げた素晴らしい森が全国各地にあります。
しかし、長年育て上げてきた森が取り返しのつかない危機に面しています。大きな道をつけ(大きなトラックを入れるため)大規模に伐採し、良材を活かす努力をせずに、バイオマス発電と美化し、単に燃やしています。(一部良材にならない物はそれでもよいが、多くが良材なのです。)
大きな道は、大雨などで山を崩壊させます。また大きな重機を入れ、森を工事現場に変えてしまい。二度と戻せない山になっている場所も増えています。
大きな道の山側には、4,5mもの壁ができ、道に車が通れても山の木にアクセスできない。そして、1,2年もすると灌木が生えて通行すらできない道になります。
なぜ、そうなるか!?
今の国の補助制度がそうさせるのです。
この補助金を最大限もらうために、山の40〜50%の木を一気に伐ることになるのです。
こうなると、山の土壌を支える木がなくなります。そして木と木の間隔が大きく開くことで暴風が入り、残った木も次々と倒木してしまいます。
もう一度植え直せばいいのでは…
誰がやるのでしょうか?
そう、もうそんな人力は山間地区にはいません。
そこで今注目されているの、自伐型林業なのです。
小さな道で、必要最小限の木を搬出し、出した木を活かす事で、森が守られ、森が遊び場となり、人が集い、移住者も増えます。
薪材にも活用でき、エネルギーをいつでも調達でき、持続可能な森林管理にも繋がります。エネルギーそして、住居、遊具などの木材として、私たちを豊かにしてくれます。
森を豊かにできれば、川や田畑に、そして海まで豊かにできるのです。
このサイクルが当たり前だった昔の価値観を守りつつ、令和時代の里山の新たな挑戦が始まろうとしています。
自伐型林業の小さな森林作業道(熊野古道のように1000年使える道を目指したい)は、強く、予防砂防的役割もあり、メンテナンスも容易なのです、
小さな作業道でも7,8mの材(もっと長い材も)を搬出できるのです。
その材をWood-mizer社の簡易製材機があれば、誰でも加工ができ、市場で叩かれ安価な材価が、何倍にもなるのです。
語り出すと切りがないですね。次回にまた♪
100年、200年後の森を想像するとワクワクします。(当然私はいませんが!笑)
一般社団法人 ふくい美山きときとき隊 代表理事 宮田香司